公共交通機関で移動する時の楽しみは、iPhoneで聴く音楽だったり、楽しみとは言えないけれど惰性で見ているSNSだったり(でもきっと楽しくて見ている)だ。
そして耳が痛くなったり、腹を立てたり、がっかりしたり、ニヤニヤしそうになったりしている。

ところが最近はちょっと違う。

10代の頃のように、30代後半の頃のように、読書熱がモリモリと高まっている。
(何か読みたい)のではなく、録画して楽しみにしている「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作「氷と炎の歌」(ジョージ・R.R.マーティン)を読み始めたからだ。

TVドラマも素晴らしい出来で、すっかり惹きこまれている。
ファンタジーでありながら、人間の本質を余すところなく伝えてくる。
その伝え方も独特だ。

それ以上に原作ではより細かな描写やドラマの脚本には使われなかった物語がたくさん書かれていて、ドラマの配役を思いだしながらスピンオフドラマが延々と頭の中で作られていくのだ。

文庫本でありながら全巻揃えると1万円くらいになるので、この分厚い文庫(1巻が約700頁!)を少しずつ買い足していくことも楽しみの一つ。

ひとつだけ残念なのが、文庫本の表紙がアニメであること。
興味を喚起させる方法としては良いと思うけど、50歳手前のおっさんにとっては手に取りにくい絵柄。この壮大な叙事詩が(アニメの原作)っぽく写るのがどうもなー。

まあ、1冊でも多く売れることに越したことはない。
少なくとも改定新版を出して読みやすくしてくれているだけでも版元には感謝しなくては。




素晴らしい映画がそうであるように、素晴らしい本も日々の生活を彩ってくれる。
音楽が自分自身のサウンドトラックになりやすいのに比べて、内より外を見ようとするのが映像や映像化できる物語の素晴らしさだと思う。

出張先の日に焼けたカーテンでさえも、今一度見てしまう。
自分の持ち物をより丁寧に扱ってみたりする。
要は今居る自分を確認しようとしているんだろうね。

アホだ。

かなり深刻な阿呆。

博多弁ではこれを「ノボセ」と言う。


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良かったことがもうひとつある。
悩んでいたことに道が開けてきたような気がするのだ。

音楽も仕事もチームであたることが多く、そのチームの中でも人には好き嫌いがあり、それぞれにプロセスがあり、それを無視して成果は得られない。
大事にしたいからこそ、一面的な事で判断せず、他の見方も理解した上で判断・・・・・というのが俺の考えなんだけど、この方法だと自分がパンクしやすい。
俺の頭のバケツは元々ポンコツなので、溢れ出してしまう。(もしくは穴が開いている)

元々うまくいくはずがないんだ。

うまくいく、という保証と描いていくゴールは近い関係でいてほしいけど、いつしかうまくいくことを優先してばかりで、うまくいくことがゴールに思えてしまう。
それも間違いじゃない。
より多くの感性を、より深い感性を刺激していくコミュニケーションがゴールだ。

微笑も爆笑もしたい。
怒りや憎しみも表現するべき。
酔っ払いの独り言は素敵やけど、その酔っ払いを愛せなくなったら聴けない。

俺はもっともっとゴールを描いていけばよく、そのためにチームが何を、俺が何をすべきかを整理していけばいいのだろう。

何の話だ。
悩みは想像の母ってことか。
ぶさいくめ。


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「氷と炎の歌」は酔っ払いの語り部が話す物語ではなく、そいつも含めてたくさんの人間が語りだす物語だ。ああ、俺はちっぽけだなー、と思い知らされ、この小さな文庫本に向かう時間を大切にしたくなる。

世の中に自分を証明する機会はより一層減り、役割以上のことは期待されない。

それでも学ぶだけで自分の感じ方は変わる。
例え寝たきりになっても。
身体や記憶は衰えても心は磨けるのではないか。

読書は自分を洗う、手軽で愛すべき方法。
それ以上でも以下でもない、、、なんつて。


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